天下の三菱UFJ銀行内部で起きた衝撃の不祥事。ついに犯人の元行員が逮捕されました。
今までの経緯はこちら↓
2025年1月14日 逮捕
三菱UFJ銀行の貸金庫から顧客の金塊2億6000万円相当を盗んだとして、警視庁捜査2課は14日、窃盗容疑で、同行元支店長代理の今村由香理容疑者(46)=東京都練馬区谷原=を逮捕した。(中略)
金庫から盗んだ現金や貴金属などは総額17億円相当に上るとみられる。
今村容疑者は逮捕前の任意の調べに対し、「外国為替証拠金取引(FX取引)や競馬で損失を出して消費者金融で借金し、貸金庫の金に手を付けるようになった」という趣旨の話をした。損失額はFX取引だけで少なくとも10億円に上るとみられる。
:時事通信 Yahoo!ニュースより引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/2d140ad9af2451eb0dbf6203da0e04e3807ddf13

ついに逮捕されました!
主にギャンブルの損失を埋めるための犯行だったことも明らかになりました。それにしても結構な金額です・・・
三菱UFJ銀行の元行員 今村由香理容疑者の逮捕前の様子
— ゆるふわ怪電波☆埼玉 (@yuruhuwa_kdenpa) January 14, 2025
先月28日の撮影って事は逮捕に向けて逃亡防止のために捜査員も張り付いてたしメディアも嗅ぎつけて面押さえてたんやな pic.twitter.com/lUIXX9bXUq
逮捕まで2カ月半かかった

元行員の犯行発覚は2024年10月31日ですから、逮捕まで2カ月半かかったことになります。年末年始を挟んだとはいえ、捜査期間がけっこうかかりましたね。
元行員は以前から特定・報道されていた
週刊文春などの週刊誌では、事件発覚すぐからの当時「元行員」とされていた犯人の素顔について取材が進んでいたようです。
「怪しい噂もなかったし、羽振りが良いわけでもなかった。驚いていますし、『何をしているんだ』と憤慨する行員もいます」
こう語るのは、巨額の窃取事案が発覚した、三菱UFJ銀行の現役行員。メガバンクの信用を揺るがす不祥事を引き起こした人物の「正体」とは……。
2024年11月27日 週刊文春電子版より引用:
三菱UFJ銀行 貸金庫から10億円を奪った“有名女優似”行員 | 週刊文春 電子版「怪しい噂もなかったし、羽振りが良いわけでもなかった。驚いていますし、『何をしているんだ』と憤慨する行員もいます」 こう語るのは、巨額の窃取事案が発覚した、三菱UFJ銀行の現役行員。メガバンクの信…
犯人の素顔
今村容疑者は、夫と義理の父の3人暮らしだったといいます。
近所の人 「(仕事に)タクシーで行くこともありますし、忙しい人だったんじゃないですか。この辺の土地はあそこの家の土地なので、僕らから考えたら安泰にしか…」
駐車場を借りている人 「(Q.駐車場代は?)1万4000円。派手な生活をしているようではない。半年ぐらい前に女を見た時も部屋着で」
警視庁によると、今村容疑者は消費者金融から借り入れもあり、返済に苦慮していたといいます。(中略)
2008年から馬券を購入し始め、その後FX取引を始めたといいます。
2013年にはおよそ700万円の借金を抱えた今村容疑者。その年の8月に民事再生法の適用を申請し、認可されています。
しかし…。 今村容疑者の供述 「一度やめたが、また始めてしまった」 1年後には投資などを再び始め、10億円以上の損失を出していたということです。
今村容疑者は4年前に江古田支店の営業課長となり、このころから犯行を行っていたとみられます。
:テレビ朝日 Yahoo!ニュースより引用:
元三菱UFJ行員の女 素顔は?(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース三菱UFJ銀行の貸金庫から金塊を盗んだとして逮捕された元行員の女が「客の貸金庫を利用する頻度を把握したうえで犯行に及んだ」と話していたことが分かりました。

FX取引もギャンブルのようなものなので、ギャンブル依存症のように読み取れますね。
約10年前に容疑者が申請・認可された民事再生法の適用とは、なんでしょうか?
民事再生法の適用とは?
民事再生とは、経済的な困難に直面している債務者が、破産を回避し、事業の継続、経営再建を目指す法的手続きを指します。 倒産の手続きの中で「再建型」の手続きであり、個人や法人が対象となります。(中略)具体的には、民事再生法に基づき、債権者との合意の元で債務の一部を免除する、返済期間を延長するなどの措置が取られます。
:日本M&Aセンターより引用:https://www.nihon-ma.co.jp/columns/2023/x20231004/

つまり、破産者にならないように返済期間を延長してもらうなどの借金元との合意を取ったということですね。借金が帳消しになるわけではないのですね。
確かに、前述したテレビ朝日の記事でも、近所の方の感想からも破産した家には思えないですね。

10年前に破産すれすれまでギャンブルで負けて、懲りずに一年後にギャンブル再開。
4年前から金庫の中身の横領を始めたのは、またギャンブルで負け続けて今度こそ破産しそうになったからなのかもね。
10年前は700万円の負けで破産しそうになってるけど、その一年後に10億円の負け・・・完全に想像だけど、急激に負けが膨らんでいるのはやっぱりFXかな・・・怖い。
貸金庫横領の再発防止対策は?
1月16日の午後に三菱UFJ銀行から再発防止対策が発表されました。
以下は三菱UFJ銀行のプレス資料です。

色々書いてありますが、効果的と思われる対策は以下の2点。
- 貸金庫予備鍵を保管・管理するセンターを新設し、全拠点の予備鍵を集約することにより予備鍵の利用と保管を分離
- 貸金庫室内に防犯カメラを追加設置
今回の事件で、悲しいことに行員の管理職が信用できないことが判明しました。ただし、複数での犯行はしにくいと思われるため、一人では予備鍵を入手できない仕組みにするのは一定の効果があると思います。
また、完全にハード対策ですが、防犯カメラはたくさん取り付けてほしいですね。そうでないと預けている人は不安だと思います。
役員に対する処分
代表取締役と(実質)部門長が3か月の減俸になっています。被害額の17億円を考えると、このくらいの処分で済むのはメガバンクだからこそなのか・・・
小さな銀行だったら取締役消し飛んでそうだけど。
また、犯人の直接的な上司についても管理責任が重いと思うので、どんな処分になったかを公表するべきだと思います。

まとめ

今回の事件で、メガバンクのベテラン社員で管理職でも信用することに危険があることがわかりました。
銀行側には犯人に対し、身内であることに甘えさせず、しっかりとした処分を行ってほしいと思います。そうでないと怖くてお金を預けられません!
また同時に、地位のある人間にそこまでさせてしまうFX取引の怖さも感じました。
コメント